亡き部長と戦った夏 エース中曽

雲雀丘学園 亡き部長と戦った夏 エース中曽 「ピッチングを一から教えてくれた」

「高校野球兵庫大会・2回戦、滝川二 7 – 0 雲雀丘学園 」明石トーカロ球場

雲雀丘学園は滝川二に、7回コールドで敗れた。5月に急逝した高橋正樹部長 ( 46 )と共に夏を戦った。

先発したのは 「部長に一番お世話になった」という中曽 遼投手(3年)。この日は7回10安打7失点と悔しい投球にはなったが、1回戦の神戸甲北戦では2失点完投でチームを2回戦に導くなど、エースとして夏の2試合を投げ抜いた。

昨年から投手をやり始めた中曽。「高橋先生がピッチングを一から教えてくれた」と、投手の心構えは高橋部長から教わった。「僕は一つの方向しか見えなくなるときがある。そういうときは周りを見て、仲間を信じればいいと教わった。」高橋部長の言葉が心の支えとなった。

雲雀丘ベンチには、高橋部長のユニホームが掲げられていた。「自分にとっても生徒にとってもいい兄貴分でした。」と烏山貞人監督(41)。「本当に前向きな方で、ネガティブな言葉を聞いたことがない。」と、チームの精神面のサポートは高橋先生に任せていた。

急な出来事にショックを隠せなかったナイン。指揮官は「僕たちがくよくよしていたら高橋先生に怒られるぞ。前向きに頑張ろう。」と声をかけ、夏に気持ちを向けた。悲しみを乗り越えて1勝をつかみ、強豪相手にも最後まであきらめずに食らいついた。

「選手たちはいろいろな想いを持って頑張ってくれた。高橋先生も納得していただける戦いができた」雲雀丘ナインは夏を全力で戦い抜き、天国の高橋部長に胸を張った。

Newsより抜粋

PAGE TOP